8.20.2008

成績

 ようやくRomeでの成績が出そろいました。試験終了から1か月半も待たされたことになりますが、その間は何とも落ち着きませんでした。というのは、LL.M(法学修士)の取得には海外で6単位を取ることが条件であるため、万が一にもRomeでの単位を落としていると、事実上卒業を諦めざるを得ないからです。
 フタを開けてみたら・・・、無事に6単位を取得できていました。これで卒業の二文字がはっきり見えてきました。24単位中17単位を履修しましたので、残るは7単位。この秋学期に3単位、来年1月から始まる春学期には頑張って4単位を取って卒業したいと思っています。
 それぞれの科目の成績ですが、意外にもEU法が最もよく、Globalization & Constitutionがまあまあ、Comparative Bioethicsはお世辞にも芳しいとは言えない結果でした。
 私自身の総括としては、英語力のなさが如実に出た、と思っています。EU法は、持ち込み不可の試験で、しかも書く量が限定されていたため(Bluebookを1冊限り)、英語力があまりモノを言わなかったのに対し、Bioethicsは持ち込み可で、しかも誰にとっても予想外の論点が出題されたため、試験中に教科書を速読し該当箇所を探して要領よくまとめなければならず、英語力の劣る私はJ.D.たちに大きく水をあけられてしまったようなのです。実際のところ、Bioethicsについては、教科書を読むのに時間を要してしまい、結果的にあまり書けませんでした。私のような英語が堪能とは言い難い日本人学生にとっては、やっぱりclose bookの方が圧倒的に有利だと感じました。
 Globalizationについては、24時間のtake homeでしたので文章を整える余裕があり、英語の面でJ.D.との差をある程度埋めることができたと思います。客観的には普通の成績ですが、授業が90%理解できていなかったわが身を振り返りますと、大健闘だったと思います。
 最後に思うのは、やはり頑張ってよかったということです。もちろん優秀な方や英語が得意な方は適当に遊んでも私と同様の成績を取ることができたでしょう。しかし私自身は、もし途中で気を抜いていたら、とても今回のような結果には至らなかったと思います。毎日図書館に閉じこもって勉強した甲斐があったと感じています。
 でも・・・。いつか、またRomeに行きたいなぁ。今度は「勉強」なしで!

7.06.2008

7月のバーゲン

 もし、日程終了後、若干の時間的余裕があるなら、そしてRomeでのshoppingに関心があるなら、ぜひ帰国の日をちょっと遅らせてください。なぜなら試験終了後の土曜日から、Romeはバーゲンに入るからです(Romeは7月初めと12月がバーゲンシーズンと言われています。なお、厳密には年によって異なるかもしれませんので、必ず事前に確認してください)。
 数日前からVia del Corso(コルソ通り)などを通るとショーウィンドウに妙な模造紙が貼ってある店が多く、不思議に思っていましたが、実は「Saldi」(セール)の文字を隠していたということが分かりました。昨日(当地5日、土曜日)、再びPiazza di Spagna(スペイン広場)近くに行ったら、どの店も30%から60%のバーゲンセール。Via Condotti(コンドッティ通り)の名だたるブランド店を中心に、どこも大変な人でごった返しており、入店制限をしている店もありました。
 私は、普段はほとんど買い物に興味がないのですが、この日ばかりは4時間近く歩き回り、気に入った品をいくつか買い込みました。ぜひご検討ください!
Via del Corso

食生活

 迷った挙げ句、Romeに決めたら、美味しいイタリア料理が待っています! 朝はBarがお勧め。cappuccino片手に、今日はどの菓子パンにするか迷いましょう。店によってはかなりの種類をそろえているところがあります。Residenceに住むなら向かいのBarが便利ですが、徒歩5分圏内に3~5つのBarがあります(日曜日に営業しているBarもあります)。
 昼は、大学近くのPittzeriaでpizzaを頬ばるのが定番でしょう。Prof. Shellenbergerもよく足を運ぶMondo Amancinaには、私もよく通いました。多くのPizzeriaでは、日本でよく見かける丸いpizzaではなく、長細いpizzaをガラスのケースに並べています。ここも同様で、気に入ったpizzaを指し示すと店員さんが適当な大きさに切ってくれますので、店で立ったままで食べます(もちろん、大学に持ち帰り、ロビー等で食べることもできます)。
 授業や図書室での勉強に疲れたら、図書室の左にある自動販売機でcaffeが飲めます。日本で見かけない、何だか怪しげな自動販売機ですが、実はcappuccinoでもcaffe machiatoでも、Barのものと比べて遜色がないほど本格的なcaffeを楽しむことができます。なお、ここの自動販売機は水なども売っていますが、非常に安くておトクです。2008年夏の時点では、caffeもacqua(水)も30Cent(1Euro167円とすると約50円)でした。少し気分転換にFraminio駅近くのGelateriaでgelatoを食べるのもよいでしょう(ちなみに、Cipro駅の向かいにあるGelateriaは美味しくて種類も豊富でお勧めです)。
 Assignmemtに追われた私たちにとって唯一といっていい楽しみは、夕食でした。強くお勧めするのは、Residenceを出たすぐ右にあるLa Fenice。料理はいずれも美味ですが、特にpizzaが他店を引き離しています。vino(ワイン)も十分堪能できます。もうひとつ、私が押すのがPiazza del PopoloからVia di Ripettaを少し下った左側にあるLa Buca di Ripetta。初めて入ったのが6月終わりで、なぜもっと早く気づけなかったのかと悔やむほど美味です。イカスミのパスタやアンティチョークの素揚げなど、ひとつひとつの料理に驚かされました。また、この店の近くにある店は、いずれも満足度の高い店でした。ちなみに、La Buca di Ripettaの場合、primoとsecondoで30Euro程度は見ておいた方がよいと思います。
 その他、ビタミン不足を補うため近くのスーパーマーケットで果物をよく買いました。以前書きましたとおり、必要なだけ備え付けのポリ袋に入れ、計りに載せて商品ごとに決められた番号を押すと、値段とバーコードの印刷されたシールが出てきます。これを適当に袋に貼ってレジに持っていけば、あとは普通どおり買えます。種類も豊富ですので、ぜひ試みてください。
(La Buca di Ripettaのwebsite)
Piazza del Popolo

7.05.2008

Rome courseを振り返る

 同室のJくん、Pくんを含むほとんどのJ.D.と、それから騒々しかったundergraduate(学部生)たちが去り、Residenceはひっそりと静まりかえっています。 試験の結果も出ていないのに総括をするのは少し早いのかもしれませんが、日本に帰国すると仕事の山が待っていますので、ここで私なりに簡単に整理してみたいと思います。
 まず、Rome courseの位置づけですが、基本的にはTemple Law Schoolの1L(1年目)を終了したばかりの学生を対象に、Italyを中心とする観光を楽しみながら、4~6単位を取得できるというprogramです。1LはLaw Schoolで最も大変な1年間と言われていますから、学生たちはようやく1Lを終えた解放感いっぱいで参加することになります。ほとんどの学生たちにとって、Romeでは勉強は二の次であることは確かです。大学側もそういった状況は十分承知しており、全体的にはのんびりとした雰囲気で進められます。例えば出席も、規定上は2割以上欠席すると落第なのですが、実際のところ出席を確認することはあまりありません。少し言い過ぎかもしれませんが、観光をしながら「おまけ」で単位がついてくる、という感じで、J.D.たちにとってはとても楽しいextra semesterなのだと思われます。
 しかし、TUJ生にとってRome courseはどうかというと、少々事情が異なります。確かにRomeでの生活は得難い経験ですが、non-nativeにとってはassignmentをこなすだけで精一杯で、J.D.ほど観光や生活を楽しめるわけではありません。言葉の点でも、大学はもちろん英語ばかりであるのに対し、街もテレビも新聞もすべてイタリア語ですから、どちらも中途半端と言わざるを得ません。出国前、いろいろな方々から「米国の大学院にいるのに、なぜイタリアに行くのですか」と尋ねられましたが、その疑問は私自身の疑問でもありましたし、いまでもすっきりしたわけではありません。期間が長い点や授業が主に夜である点など短所もありますが、Philadelphia courseを選択する理由は十分にあるように思います。
 一方で、今回のItaly滞在の間にTodi、Pompei、Tivoliなど世界遺産を含むいろいろな史跡を観光することができたのも確かです。また、Romeそのものが長大な歴史が幾重にも折り重なった街で、日常生活のなかで古代の息吹を感じられるのは、おそらくRomeをおいて他にはないように思われます。美味しいイタリア料理やワインを楽しむこともできます。ガイドブックには「スリやひったくりに注意すること」と書かれていましたが、実際のところ、そういう危険は全く感じませんでしたし、連日明け方まで飲み歩いていたJ.D.たちからも、そういった情報は聞きませんでした。Phillyは、やや治安に課題があるやに聞いていますので、こういった点もRomeの利点かもしれません。
 Romeにするか、Phillyにするか。現行制度が続く限り、TUJ生にとって最大の悩みであり続けることと思います。
大学近くの風景。右側がフラミニオ通り

日程終了!

 今日のEU Lawの試験をもって全日程を終了しました。われながら「お疲れさま!」という感じです。成績は、日本人だからと言ってゲタを履かせてくれるわけではなく、高いgradeは期待できませんが、それでも単位を落とした印象はないので、ほっとしています。
 大学のロッカーを片づけて昼過ぎにResidenceに戻ると、もう帰国の途につくJ.D.たちがcheck outの手続をしていました。また、同室のJくん、Pくんも、明日の早朝に発つそうで、荷造りをしていました。ちなみに、最終週の木曜日までに大学に申し込むと、空港まで大学が用意する割安なタクシーを利用することができます。土曜日と日曜日、午前4時から午前10時までの毎時Residenceまで迎えに来てくれますので、ほとんどの学生がそれを利用するようです。
 私は、午後から家族へのおみやげを買いにコルソ通りまで行ってきました。東京に負けず劣らず蒸し暑い一日でしたが、やはり無事に終了した安心感からか、外を歩いていてもすがすがしく感じました。今晩は、日本人学生のみで、ポポロ広場近くのイタリアンレストランで打ち上げの予定です。
毎日こもって勉強していた大学の図書室です

7.01.2008

試験直前

 これからComparative Bioethicsの試験があるので、TUJ生のNさんと軽く最後の復習をしてから、試験に臨みたいと思っています。
 昨日、International Criminal Lawの試験を受けたTUJ生によると、試験はいつもの教室で行われたものの、J.D.たちがかなりきつく冷房をしたため、日本人にとっては「冷蔵庫のなかにいるくらい寒かった」そうです。アメリカ人との気温の感じ方の差は、こちらにきてしばしば感じるところですが、何よりも寒さ対策が重要なようで、今日は上着を持っていくつもりです。

6.30.2008

試験準備

 試験直前の週末は図書館が使えて助かりましたが、事前に言われていた「正午から午後8時まで」ではなく、実際には「午後1時から午後7時まで」でした。土曜日は、正午少し前に到着した私は1時間も待ちぼうけを食わされることになりましたが、このあたりのアバウトさはイタリアだからでしょうか・・・?
 ともかく、終日未読部分を読むことと復習に時間を費やしました。試験準備はつらいものですが、しかし、やっぱり復習をしてこそ全体像を理解できるように思います。難題のGlobalizationにしても、ようやくそれぞれの論点の関連性が見えてきました(J.D.たちには、とっくに見えているのでしょうが)。
 それにしても、J.D.たちの多くはのんびりしています。同室のJくんは、日曜日に早々と外出するので、「月曜日のInternational Criminal Law(国際刑事法)の準備をするのかな」と思いきや、外出後テーブルの上を見ると、その教科書がそのまま残っていました。また、同じく同室のPくんは、よりによってこの週末旅行に行っており、金曜日の午前中から不在で(金曜日の最終授業は欠席)、月曜日の朝の今まで戻っていません。もっとも、頑張っているJ.D.たちもいて、図書室で何やらものすごい勢いでタイピングしていて、私たちTUJ生を不安にさせる人もいます。
 今日(月曜日)は、トップバッターとしてInternational Criminal Lawの試験。私は取っていませんが、TUJ生の何人かは早速朝から出ていきました。私は、明日(火曜日)の午前中のComparative Bioethics(生命倫理)が最初の試験になるため、今日はその準備です。

6.28.2008

最後の授業

 昨日、Romeでの最後の授業が終わりました。と言っても、とてもあっけないもので、EU法とBioethics(生命倫理)は若干の質問に答えて30分~40分程度で終わってしまいました。一方、Globalizationは最後の1分まで普通どおりの授業で、最後に学生が試験について尋ねようとすると、Prof. Spiroは「Good luck!」と言って去っていってしまいました。最後まで不安の残る授業でした。
 私自身は、まだassignment(宿題)すら読み切っていない状態ですが、来週の火曜日午前10時から午後1時までBioethicsの試験があり、終了直後にGlobalizationの試験問題が手渡されること(持ち帰って翌水曜日の午後1時までに提出することになっています)、EU法は金曜日の午前10時ですので、Globalizationの提出後1日半あることなどを考え、次のようにスケジュールを立てています。
   金曜日   EU法の未読部分を読了
          残った時間でBioethicsの未読部分を読む
   土曜日   Bioethicsの未読部分を読了し、Outline作成に着手
   日曜日   Globalizationの未読部分のうち必要そうなところを
          読了し、Outlineを作成 
   月曜日   BioethicsのOutline作成
 Globalizationが「必要そうなところを」となっているのは、もう全部を読むことは不可能だからです。Prof. Spiroは、最初、「Globalizationはassignmentが少ないかわり、じっくりやる」などと言っていましたが、どう考えても量が多いし、かつ、米国憲法を履修していない者にとってはハードな内容でした。
 本日現在、予定どおり進んではいますが、本当に時間がありません・・・。

6.27.2008

3人部屋のコツ

 最初、見も知らぬ外国人との3人部屋の生活は、いったいどうなることか不安でしたが、何とか無事に推移し、あと1週間を残すのみとなりました。
 私の同室者は、Templeの1L(1年生を終わったばかり)で、俳優さんのような顔立ちのJくんと、海兵隊出身で、Case Western Reserve Law Schoolの1LのPくんです。Jくんは、毎晩帰宅が深夜の遊び人ではありますが(失礼!)、いつも明るい笑顔で接してくれます。一方、Pくんは、両手背中に漢字の入れ墨があり、ちょっととっつきにくい印象ですが、意外なところで配慮を感じる好青年です。本当は、私の英語力がもっとあれば、いろいろな話もできたのでしょうが、残念ながら、それまでには至りませんでした。
 男性の3人暮らしというのは、振り返ってみますと、やはり多少のコツがあったと思います。ひとつめは、最低限の互いの配慮です。同室者が眠そうであれば、さりげなくこちらも寝る態勢に入るとか、相手が寝ているときはなるべく音をたてないとか、当然のことではありますが、そういった配慮は結構伝わります。
 ふたつめは、自分の生活のリズムをしっかりつくることです。私は、毎朝午前6時すぎに起き、身支度をし、午前7時に向かいのBarに朝食に行きます。夜は午後10時前後に帰宅し、午後10時半すぎにはシャワーを浴びて、基本的にはベッドに入ります。このようにリズムを維持すると、同室者も「彼iは、これからシャワーを浴びるだろう」という予測ができます。この予測を持たせることが円滑な共同生活には欠かせないと思います。
 みっつめは、挨拶です。日本人は忘れがちですが、朝は必ず「Good morning!」、外出するときは「Have a nice day!」、帰宅したら「Hi!」など、笑顔で挨拶を交わすことが潤滑油になります。
 よっつめを挙げるとすれば、女性とは異なりますが、あまり深く関わりすぎないことでしょうか。女性は、食事もいつも一緒という組が多いようですが、男性はそれぞれ別々に行動し、互いの行動を尊重する方が長い間うまくいくと思います。

ローマの街角でよく見かける水道です。いつもちょろちょろ出ています

6.26.2008

Course End Party

 今日(当地25日)は、ほぼcourseも終わりになったことから、大学近くのRestaurantでCourse End Partyが開かれました。率直に言ってTodiの帰りに豪華な昼食をとったTitignanaと比べると雲泥の差で、Pizzeriaに毛が生えたようなところでしたが(手配してくださったsaffの方、スミマセン!)、これまで話ができなかったJ.D.とも話ができ、個人的には満足して帰ってきました。TempleのJ.Dは固まりがちですが、実は機会があれば、TUJ生を含む他の学生とも交流したいと思っていることが分かりました。
 授業のほうは、私がとっている3科目のうち2科目は事実上明日(木)で終わり、最終日(金)はQ&Aタイムの予定です。実は3科目とも授業に追いついていません。特に苦手なGlobalization & Constitutionの遅れが顕著ですが、何とか(曲がりなりにも)金曜日中にカバーして、土曜日から復習に入りたいと思っています。ちなみに、通常、図書館は土日は休みですが、試験前は特別に正午から午後8時まで開けてもらえますので、Residenceで勉強しにくい私にとっては有り難いです。
 いよいよ試験モード突入・・・と言いたいところですが、元気のよいJ.D.たちは、Partyの後、今晩もRomeの街に繰り出していきました(苦笑)。
Framinioの駅前。毎朝市が立ち、いろいろな物が売られています
駅は右側奥になります

6.22.2008

イタリア語

 また反省ですが、来る前にイタリア語の勉強をしておくのでした。
 来る前は「所詮、授業は英語だし、周りも英語だから、イタリア語では挨拶くらいできればいいかな」などと思っていましたが、実際には食事やショッピングなど、イタリア語を使いたい場面は少なくありません。英語で足りる場面もありますが、それでも片言のイタリア語で話すと、イタリア人は例外なくとてもご機嫌になり、スムーズにやりとりが進むようです。また、イタリア語の新聞を見ても、英語から連想できる単語も少なくないので、少しイタリア語が分かると楽しめます。いずれにしても、多少なりともイタリア語が分かる状態で来ると、楽しみがぐっと増えると思います。
 来年Rome行きを考えている方は、ぜひ10月からのNHKイタリア語講座を受けてみてください。ラジオの方がbetterでしょうが、時間がなければテレビでも十分だと思います。
 また、来る際には、イタリア語のテキストや辞書も持参するとよいと思います。私は、NHK出版の「ステップ30 1か月速習イタリア語」と、三修社の「あいさつはチャオ! なんとかなりそう イタリア語会話」を買い、さらにイタリア語のポケット辞書を持ってきました。「速習イタリア語」は、初級向けで基本的な文法をカバーしているのでお勧めです。「チャオ!」は、例えば食事や空港など、場面場面での会話や単語を紹介しています。ただ、文法についてはほとんど記載がないので、「チャオ!」だけでは応用がきかないかなと思います。辞書は、可能であれば電子辞書が重宝すると思います。
 Templeと仕事の両立ですら大変なのに、イタリア語まで勉強している余裕はないという方は(私も実際上こちらですが)、最低限、挨拶と数字、それから発音(要するに単語を見て発音できること)を勉強されるといいと思います。

事前準備

 今日もRomeは暑い一日でした。
 さて、今日は事前準備、特にVisaとTuitionの支払についてご説明したいと思います。
 まず、Visaですが、イタリア大使館の連絡先はネットで調べればすぐに分かるでしょうが、執務時間が異常に短く、平日の午前9時半から午前11時半までですので、注意してください(申請も受け取りもこの時間内にする必要があります)。
 着手は、出発の1か月前くらいが適当だと思われます。必要書類は年によって異なるようですので、必ず事前に大使館に確認してください(大使館に電話をすると、必要書類を書いた文書をファックスしてくれます)。今年は、所定の申請用紙(イタリア大使館のwebsiteからダウンロードできます)、パスポート、パスポートの写し、大学の入学証明書、大学がイタリア政府の公認を受けていることを証する書類(写しで可)、預金の残高証明書(和文で可)、滞在予定のResidenceの住所が書かれた大学作成の書類(写しで可)、住民票、海外での保険に加入していることを証する書類でした。保険については、厳密にはどこのでもよいのですが、やはりイタリアのゼネラリ保険だとスムーズなようです。費用はかかりません。
 Visaについては、そもそも90日以内の滞在であれば不要なはずと言われていますが、厳密にはstudy目的だと必要なようです。ただ、実際にイタリアに来てみますと、誰がチェックするわけでもなく、実質的にはなくても大丈夫だと思います(責任は持ちませんので、念のため)。
 次に、Tuitionの支払ですが、TUPortalからOwlnetに入りTUPayに入ると、明細が表示され、クレジットカードで支払えるようになっています。他の方法もありますが、実際にはクレジットカードによる支払が最も楽だと思います。ただ、注意すべきなのはacceptableなクレジットカードがアメックス、マスターカード、ディスカバーの3種類しかだめだということです。今回の日本人TUJ生はいずれも持っていなかったので、大慌てでクレディセゾンで即日アメックスを発行してもらい、支払をしました。結局何とかなりましたが、早めにどれかのクレジットカードを持っておくと望ましいと思います。
 ちなみに、大学に支払ったのは6,121ドルでした。Residenceの滞在費用は含まれていますが、航空券やText代(これが3、4万円かかる)、それから滞在中の食費等の生活費は含まれません。
カラカラ浴場跡で出会った鳥のヒナ。元気でね!

6.21.2008

FAO(国連食糧農業機構)見学

 Temple Rome最後の企画はRomeに本部を置くFAO(国連食糧農業機構)訪問で、今日の午前中に行われました。FAOでは米国の弁護士をはじめ世界中の弁護士たちが働いており(特に法務部門)、Law Schoolの学生に国際機関で働く先輩と直接会って話を聞く機会を設けるのが、訪問の趣旨です。思えば、私が弁護士になるとき、弁護士が国際機関で働くといった情報すら提供されませんでしたが、米国の法曹は実にいろいろなところで活躍していることを実感します。
 終了後は現地解散で、そのまま旅行のため空港に向かった学生もいたようですが、私とTUJ生のSさんは、FAOのすぐ近くにあるカラカラ浴場跡に行きました。Pompeiのように広くはないのですが、建造物の巨大さには圧倒されました。ただ、数日前からRomeはかなり暑くなっており(最高気温が30度以上になっています)、日陰のない遺跡見学はつらくなってきました。カラカラ浴場を出た後、ジェラート屋に直行したのは言うまでもありません・・・。
FAO(国連食糧農業機構)ビル
カラカラ浴場跡。こんな巨大な風呂に入ってみたいものです

6.20.2008

BAR

 BARといっても、米国司法試験のことではありません。イタリアの喫茶店のことです。街を歩くと頻繁にBAR(バール)を見つけます。また、イタリア人は一日に何度もBARに立ち寄るとも言います。それほど、BARはイタリア人の生活に密着しているということでしょう。
 BARも、しゃれたところから、本当に庶民的なところまでいろいろありますが、基本的にはカウンター主体で、テーブル席は数えるほどしかなく、しかも小さいものばかりです。まずBuonjiournoと言って入り、カフェを注文します。例えば「カプチーノ、ペル・ファボーレ」などと言います。それから、パンを食べたいときは、ケースから勝手にパンをとって食べます。最初のころ、私は店員が私が食べた物を見ているかどうか不安で、しきりに食べているものをアピールしていましたが、店員はきちんと見ているようです。カフェを飲み終わったら、その場か、もしくはレジのところに行って、お金を払い、出てきます。
 私は、朝はResidenceの向かいのBARで、カプチーノを飲みながら菓子パンをかじるのが日課になっています。

6.18.2008

地下鉄

 ローマの地下鉄にはA線とB線がありますが、Residenceと大学を往復するのに利用するのはA線です。先日、初めてB線に乗ってみましたが、その差に驚きました。A線はとてもきれいで、落書きのひとつもないのに、B線は来る列車も来る列車も落書きだらけ。中もきたないし・・・。どうしてこんなに違うのか不思議でなりません。
 東京の地下鉄と比べますと、非常に空いており、朝のラッシュ時でも他人とぶつかることはほとんどありません。それでも、TempleのJ.D.に聞いたところ、フィラデルフィアの地下鉄はもっと空いていて、いつも座れるそうです。私の話を聞いて、「東京には住めないよ」と言っていました(苦笑)。
 朝は、乗客は皆、駅でただでもらえる新聞を黙々と読んでいるようです。
 切符は1ユーロですが、私たちにとっては1か月の定期券(30ユーロ)を買うと、どこにでも行けるうえ、バスや路面電車にも乗れるので大変便利です。ただ、この定期券は暦の月単位となっていますので、月の終わりに買うと損です。必ず月の初めに購入することをお勧めします。
 一度、朝の時間帯に、突然妙なおばさんが私の近くに来て、いきなりラジカセを大音響でならして歌い始めたことがあり、仰天しました。おそらくジプシーの物乞いだと思われました。周りの人はまゆひとつ動かさずに無視していましたので、慣れていたのでしょう。でも、隣で必死に歌われると、どうしてよいものか困ってしまいました。


ローマの地下鉄B線。誰が落書きしたのでしょう・・・。

6.17.2008

ResidenceのJ.D.たち

 私たちTUJ生のように単位取得を何よりも優先しているというわけではありませんので、J.D.たちは、少なくとも今までのところ、夜は中心街に飲みに行ったり、スポーツやオペラを観に行ったり、週末には旅行をしたりと、Rome生活をenjoyしているようです。

 わが同室のJくんも、連日帰宅が午前様。いっぽうPくんはひたすら筋力トレーニングとインターネットのゲームに興じています。2科目しか取っていない人も少なくなく、assignmentもアメリカ人からすれば大したことはないようで、ホントにうらやましいです。
 人間関係としては、やはり元々友だちどうしのTemple Law Schoolの学生と、他大学からの学生は何となく分かれており、少数派であるTUJ生としては、他大学からの学生と仲よくなる傾向が強いようです。もっとも、TUJ生としてはassignmentに追われ、他の学生と生活をenjoyする余裕はほとんどありませんが・・・。

ハドリアヌス帝の別荘

6.16.2008

Tivoli

 今日は朝から快晴。assignmentが終わっているわけではないのですが、来週以降は試験も近くなり遠出は難しいと思われましたので、思い切って世界遺産であるTivoliのVilla d'Este(エステ家の別荘)とVilla Adriana(ハドリアヌス帝の別荘)に行ってきました。
 午前9時ころにResidenceを出て、Cipro駅から地下鉄A線でTermini駅に行き、そこで地下鉄B線に乗り換えてPonte Mammolo駅で下車。そこでCotral社のバス(青いバス。via Tibrutina経由。片道2ユーロ)に乗り込みました。いわゆる路線バスですので、途中停車しながらゆっくり進みます。45分ほどでTivoliに到着しましたが、何しろアナウンスも何もないので、うっかり降りそびれて、Villa d'Esteまで少し迷ってしまいました。
 Villa d'Esteは16世紀に建設された邸宅で、噴水のある庭園が見所です。近くの川から水を引き、その水圧を利用してたくさんの噴水をつくったというのですから、当時の技術の高さがうかがわれます。Tivoliの街自体が丘の上にありますので大変見晴らしがよく、眼下には広大な田園が、そして遠くにはローマの市街地が見えました。見学の所要時間は40分程度でした。
 次に、Villa Adrianaに向かったのですが、これがひと苦労でした。バス停に時刻表がないのはRomeも同じですが、それでもRome市内であれば、さほど待たずともバスが来ます。しかし、Tivoliでは、次のバスがいったいいつくるのか分かりません。Infomazioniの女性に尋ねてみようとしましたが、なぜか泣いていて、よく分かりません(???)。40分以上待ってバスが来たので乗りましたが、今度は変なところで降ろされてしまい、Villa Adrianaまで延々歩く羽目になりました。
 苦労して向かったVilla Adrianaでしたが、着いてみると、実にのどかで広大な遺跡でした。Villa d'Esteと異なり、こちらは2世紀前半の建築。ハドリアヌス帝が、当時のローマ帝国内のさまざまな建築(例えばギリシア建築やエジプト建築など)を再現させようとしたものだそうです。Villa d'Esteより早く世界遺産に登録されているものの、ガイドブックによれば、まだ4分の3程度が土に埋もれているそうで、かえって古代を感じさせられました。見学の所要時間は1時間強でした。
 帰りは比較的スムーズで、午後4時ころにはResidenceに戻ることができました。やはり異国でのバス旅行は疲れますが、素晴らしい青空のおかげで、とてもよい気分転換になりました。また来週から気を引き締めて頑張りたいと思います。
 
Villa d'Esteのオルガン噴水

6.15.2008

持ち物

 出発前は、何を持っていけばよいのか悩みましたが、実際にRomeに来てみますと、かなりの物はこちらでそろいます。例えば、昨年の参加者から蚊に悩まされたと聴いたため、東京で携帯型の蚊取機を探し回りましたが、最寄りのスーパーに携帯式ベープが置いてありました。シャンプーやリンス、石けん、綿棒、ひげそりなどについても、品揃えは豊富です(ただし、基本的に小さなサイズのものはないようです)。
 逆に、かなり入手しにくいのは文房具です。実は、大学の周辺やResidenceの周辺を中心にかなり歩き回りましたが、いまだに文房具店に遭遇していません。マジックやボールペン、ホチキス、ホワイト等についてはスーパーで扱っていますが、やはり日本の文房具の豊富さにはかないません。今、私はレポート用紙を購入したいのですが、見つけられないでいます。従って、文房具は日本でそろえた方がよさそうです。
 それから、何といっても日本語の文献や英和辞典はイタリアで入手することは困難です。はっきり言って、英語で読むのと日本語で読むのではスピードが全く違いますので、日本語の参考文献を持参すると重宝します。Templeでは英語を母国語としない学生には辞書の持ち込みが許されますが、現在のところ電子辞書は認められず、紙の辞書のみ許可されています。従って、よほど自信のある方以外は紙の英和辞書を持参した方がよいと思います。
 昨年参加した方からチャッカマンの持参を勧められましたが、今年は規制が厳しくなったのか、成田空港で没収されてしまいました。
 
Residenceの室内の様子です。部屋によってかなり違います

左が私のベッド。

(Jun. 26. 2008 追記)
 その後、Templeの近くに小さな文房具店を発見しました。そこでボールペンやレポート用紙、マーカー、ホチキス等は買えます。ただ、品揃えは日本の文房具店とは雲泥の差ですので、やはり自分の使う文房具は日本から持参した方がよさそうです。

6.14.2008

授業

 Rome Courseも半分が終わりましたので、ここで私が受講している各授業について、少し書いてみたいと思います。なお、授業の印象等はその人のバックグラウンド(特に英語力)によるところが大きいので、その点を割り引いてお読みください。

1. 全般

 すでにTUJでひとつでも授業をとっていればお分かりのとおり、事前にassignment(宿題)が与えられ、授業はそれを読んでいることを前提に進められます。TUJでは、仕事を持っている学生のほとんどは週に1コマしか取っていないため、ともかく1週間のうちにassignmentを終えればよいのですが、Romeでは毎日3科目分のassignmentをこなさなければならないので、かなり大変です。率直に言って、私自身は読み切れていません。
 最も気になるのがcall on(指名)ですが、幸い私が取っている授業は、いずれも無作為に指名されることはありません。ただ、Comparative Constitusional Lawsでは、毎回当てられるそうです。
 授業では、当然といえば当然ですが、日本人のための配慮はありません。英語の聴き取りにはかなり苦労をしています。

2. Intro to European Union Law

 内容はEU法ですが、もとより全部やるわけにはいきませんので、ある程度Topicをしぼっています。前半はEUにおける基本的な法制度、基本的人権などを勉強しました。後半はカルテルや合併規制など競争法的な規制を中心に進めるようです。

 担当はTempleのProf. Mehraですが、4回ほどItaliaの大学の先生が話をしました。

 EU法は日本法とも米国法とも異なるため理解するのは容易ではありませんが、しかし、後に触れるGlobalization & Constitutionのように「つかみどころ」のない話ではなく、仕組みとか基本判例など学ぶべきところははっきりしていますので、その点では履修しやすい科目だと思います。


3. Comparative Bioethics

 内容は、生命倫理と法です。最初の概説あたりは理解しにくかったですが、その後、インフォームド・コンセントや妊娠中絶の話になって、具体的で理解しやすくなりました。今後は生と死、人体(特に遺伝子)を利用した実験、臓器移植、保健政策などが予定されています。
 担当は、今回唯一の外部講師であるVillanova UniversityのProf. Wertheimerです。もちろん授業に熱心なことは他の先生と変わりありませんが、3人の先生のなかでは最も気さくな印象です。話も理解しやすいのですが、時々非常に早口になってついていけなくなります。
 授業は、先生の話と学生の発言が交錯しながら進められます。1名、カナダの看護師だった女性のJ.D.がいて、自分の経験に基づいた話をしています(私はあまり聴き取れませんが)。医療事故の話が多いので、私としては、米国のTort(不法行為法)を履修していないのがハンデになっています。



4. Globalization & Constitution

 私が、今、最も苦労している科目です。
 内容は、グローバリゼーションが進むなかで米国憲法がどのような影響を受けているか、というもので、これまで戦争権限、外交権限、連邦制度と話が進んできました。
 担当は、TempleのProf. Spiroです。
 授業は学生の発言を中心に進められますが、はっきり言ってJ.D.の話はほとんど聴き取れず、その結果、授業の90%は理解できていない状態です。先生の話し方も、何度も言い換えたりするので筋をつかみにくいうえ、結構難しい表現を多用するので、英語力の低い私にとってはつらいです。また、大半の学生は米国憲法を履修済みであるのに、私は履修していないこともハンデのひとつです。日本人学生も私ひとりですので、助け合うこともできません。assignmemtも、分量は少な目であるものの、米国憲法の基礎知識がない者にとっては難解なものばかりで、読むのに非常に苦労しています。
 何とかしなければと焦り、必死にassignmemtをこなそうとすると、かえって他の科目にしわ寄せがいってしまうという悪循環にも陥っており、何だか絶望的な気持ちになっています・・・。
 ただ、内容面から言えば、実は3科目のなかで最も知的好奇心をかきたてられる科目でもあります(といって、一応フォローしておきます)。


 
教室の風景。冷房がきつく寒いので上着の用意を・・・。

6.13.2008

試験日程決まる

 試験の日程が発表されました。それによると・・・、

1. Comparative Constitutional Law
   6月27日から7月4日までのtake home exam
2. International Criminal Law
   6月30日10:00~12:00のopen book exam
3. Comparative Bioethics
    7月1日10:00~12:00のopen book exam
4. Globalization & Constitution
    7月1日から7月2日までのtake home exam
5. Intro to International Business Law
    7月2日から7月3日までのtake home exam
6. Intro to European Union Law
    7月4日10:00~12:00のclose book exam

 学生の間ではEU LawのMehra教授が厳しいといううわさがありますが、すでにTemple Law Schoolで定められた成績配分で行うことは公表されていますので、実際には関係ないと思っています(もっとも、F(不可)をつけられると困るのですが)。
 日本人学生は授業についていくのが大変な状況ですので、結構危機感を募らせていますが、J.D.たちはまだまだ試験モードからは程遠く、今日は欠席者も多くて、ちょっと中だるみのようです。

6.12.2008

勉強する場所

 こちらにきて悩みの種は勉強をする場所です。というのは、Residenceにはテーブルがひとつあるだけですし、同室者の生活のリズムもあるので、思うように勉強できないからです。
 そこで、平日は大学の図書館を利用することになります。月~木は9;00~20:00、金は9:00~18:00に利用できます。特に昼前後は混み合うことがありますが、席が取れないほどではありません。夕方以降は空いていますし、静かですので、わりと集中して勉強できます。
 問題はweekendです。Jくんのフィアンセ(イタリア人)に、どこかローマ市内で勉強できる場所がないかと尋ねてみましたが、喫茶店くらいしか思い当たるところはないようでした。
 先週のweekendは同室者のひとりが旅行で不在でしたので何とか勉強できましたが、今週はどうか分かりません。せっぱ詰まってきたら、ホテルをとろうかとも考えています。
 補足ですが、大学にはcomputer roomがあって、図書館と同じ時間帯に利用することができます。20台くらいあり、全機種Windows Vistaを搭載する最新機種ですが、日本語を表示したり、入力できないのが難点です(表示については、一部可能なwebsiteもあるようです)。
大学のロビー。ここで勉強している人もいます

6.09.2008

予習

 第1週が終わり、明日から第2週が始まるところで、少し反省です。
 Romeに到着してからは、とにかくOrientationだのTodiへの小旅行だのが続き、実質的に予習をする余裕が全くないまま授業に突入することになりました。しかも、syllabusを見ると、最初のあたりのassignmentが多いようなので、やはり日本にいる間にある程度読んでおく方がよかったと思いました。特に、私のように英語力の問題がある人は、head startの意味は大きいように思います。
 もっとも、これまた私のように仕事を持っている人は、Romeに来る前の数週間は可能な仕事を片づけたり、不在中の手配をするなどてんやわんやですから、なかなか難しいとは思いますが・・・。
ポンペイ見学

6.08.2008

友誼(You Yi)

 夜、Residenceの近くで食べるところを探していたところ、Via CiproとVia M. Bragadinの交差点あたりに中華料理屋「友誼(You Yi)」を見つけ、入ってみました。メニューを見ると、全体的に安く、手頃な印象でした。
 最初に頼んだ春巻は、マズくはないのですが、ほとんどキャベツとニンジンしか入っていないのではと思われました。チャーハンは値段相応。鳥唐揚げの酢豚風はよくある味。デザートのココナツの揚げ団子は、ちょっと油っこかったです。
 というわけで、とてもおいしかったとは言いがたいものの、たまにはチーズやパスタ以外のものを、箸で食べるのもいいなあと思いました。
ポンペイの風景

6.07.2008

ポンペイ

 Temple in Romeでは、毎年、ポンペイ旅行の企画があるようで、今年も今日(6日、venerdi)がその日でした。ポンペイは、ナポリの南側にある町で、紀元前300年前後から徐々に建設された古代都市ですが、西暦79年8月24日に突然Vesuvius火山が爆発し、壊滅した町です。18世紀ころから発掘が始まり、現在では当時の町の様子をうかがいしることができます。その貴重な歴史的価値に着目し、世界遺産に指定されています。
 今朝は午前7時にResidence近くのEroi広場に集合し、2台のバスで出発しました。2時間ほど経ったところでサービスエリアで休憩し、ポンペイに到着したのは午前11時ころでした。事前に、教授陣から「暑くて、日差しが強くて、たくさん歩くので、ハードだ」と脅かされていたのですが、今日は曇りがちの涼しい天候で幸いでした。ローマの大学で考古学を教えている先生が同行してくださり、ユーモアたっぷりの解説を加えてくださいました。これは他の旅行では考えられない贅沢です。
 午後0時過ぎにforo(広場)近くの食堂で軽食を食べたほかは、ひたすら歩く、歩く、歩く。暑くはありませんでしたが、最後は足が棒のようになりました。でも、日本では考えられない独特の景観は、とても印象的でした。歩道と道路が整然と分かれているところ、水道管で水を供給していたところなどは、当時の技術や思想のレベルの高さを感じざるを得ませんでしたし、一瞬にして存在を抹殺された市民の無念さが町そのものにしみこんでいるようにも思われました。
 見学終了後、多くの学生は、この週末を南イタリアで過ごすために残りましたが、私や他の日本人学生は何といっても予習が追いつかないため、残念ながらRomeに戻りました。
 Templeの公式行事としては再来週にFAO(国連食糧農業機関)の見学を残すのみとなり、来週からは早くも中盤に突入です。
PompeiからVesuvius火山を望む

考古学の先生の話に聞き入るTempleの学生たち

6.06.2008

洗濯

 Residenceには8C棟の6階に洗濯室があり、午前8時半から午後9時まで洗濯ができるようになっています。自動洗濯機は3台で、内1台が大きめ。自動乾燥機は2台あります。大型の洗濯機は3ユーロで、その他は2ユーロです。何人かで共同で洗わない限り、普通の洗濯機で十分だと思います。お金は1ユーロコインを使うことになっていますが、室内に両替機があるので予め用意しなくても大丈夫です。
 洗剤は、備え付けはありませんので、近くのスーパーマーケットなどで購入することになります。私は、小さい箱の粉状の洗剤を購入しました。40日間の滞在としてはちょうどいいか、少し多いくらいだと思います。
 洗濯機は、回るときは大音響で回るくせに、水はちょろちょろとしか入りません。少量の洗濯でもたっぷり40分はかかりました。
 乾燥ですが、洗濯室の外にあるベランダは閉鎖されていて干せませんので、自室に干すか、あるいは備え付けの乾燥機を利用することになります(部屋によっては自室のベランダに干せるところもあるかもしれません)。乾燥機は1回2ユーロで、2度ほど使ってみましたが、所要時間は50分。モノによっては若干縮むことがあるようです。室内干しには、日本から持ってきた洗濯ばさみが8つほどついたハンガーがとても役に立っています。
 下着などは、わざわざ洗濯機を利用するほどでもないので、ゴム手袋を購入し、洗面台で手洗いし、絞って干しています。あまり汗をかかないこともあって、上着の方は2、3回着てから洗濯するようにしています。
 あと、追加情報ですが、Professor Shellenbergerの話ではResidenceの近所にもコインランドリーがあり、そちらの方が台数も多くて使い勝手がよいということでした。

6.05.2008

通学

 毎朝午前8時30分からEU法の授業があるため、強制的に(笑)規則正しい生活を送らされています。
 通学ですが、Residenceから歩いて地下鉄A線のCipro(チプロ)駅に行き、そこからTermini(テルミニ)駅方面の地下鉄に乗り、3駅目のFlaminio(フラミニオ)駅で下車します。ポポロ広場をちらりと見て、北へ10分弱歩くとTempleに着きます。ドア・ツー・ドアで30分弱です。
 地下鉄は、意外に(といってはイタリア人に失礼ですが)きれいです。計測しているわけではありませんが、電車は3、4分ごとに来る印象で、あまり待たされることはありません。
 これに対し、道路はとにかく路上駐車が多いので、歩くのに結構苦労をします。また、歩行者用の信号もくせ者。赤、黄、緑の3色で、当然緑がGOなのですが、緑の点灯時間は異様に短く、その分黄が長いのが不思議です。ですから、黄の場合、渡るかどうかの判断が難しく、大丈夫だろうと渡り始めると、すぐに赤になってしまうことがあります。
 もうひとつ、道路を歩くときの注意事項がマンションのベランダからの水。イタリア人はベランダに観葉植物をたくさん置いており、それはそれで美しいのですが、平気で大量の水をやるので、道を歩いていると、いきなり空から雨が降ってくることになります。私は、ちらちら上のベランダを見やりながら歩いています。

6.03.2008

授業開始

 今日から授業が始まりました。今回のRome Courseでは次の6科目が提供されています。Templeは、J.D.には観光の時間が取れるように2科目の受講を勧めているのですが、私たちLL.M.には3科目の取得を義務づけています(ひどい・・・)。私は1~3を受講しています。

1. Introduction to European Union Law (Prof. Mehra)
2. Comparative Bioethics (Prof. Wertheimer)
3. Globalization and the Constitution (Prof. Spiro)
4. International Criminal Law (Prof. Shellenberger)
5. Comparative Constitutional Law (Prof. Radhert)
6. Introduction to International Business Law (Prof. Myers)

 授業の内容については、今日は「さわり」程度だったので後日ご紹介をするとして、それ以外の部分についてご紹介します。
 Law Schoolのプログラムで使うのは、1教室だけで、1時間目から6時間目まであります。1時間目は午前8時30分から始まり、70分授業。10分休みの後2時間目が始まるというかたちで、6時間目が終わるのは午後4時20分になります。なぜかEU Lawだけは毎日1時間目ですが、その他の科目はローテーションですから、例えばBioethicsは、今日が2時間目だとすると、明日は3時間目。明後日は4時間目、というふうになっています。
 教室は地下で窓はありません。TUJの教室と異なり机が無く、椅子の肘置きにテーブルがついているものを使用します。これでは教科書等を置けませんので、隣の椅子も拝借することになります。といっても、少なくとも私が受講している科目は10人~20人の小規模なものばかりですので、教室はかなり余裕があります。
 教室には冷房が完備されていますが、今日などはむしろ寒いくらいでした。


Todiの帰りに昼食を取ったレストラン 

6.02.2008

Todi

 今日は、Temple Law Schoolの企画で、ウンブリア州の城郭都市Todiに行ってきました。バス旅行はあまり得意ではないのですが、日本人のSさんとの雑談が気を紛らわせてくれたことと、のどかなイタリアの田園風景のおかげで、予想外に楽しい小旅行になりました。
 行程を詳述しますと、午前7時40分ころにEroi広場を大型バス2台で出発し、午前9時40分ころにTodiに到着。そこで中世の城郭都市を自由に散策。正午にTodiを出発し、オルヴィエートに向かう途中のレストラン(よく分かりませんが、古い集落をつかったレストランのようでした)に立ち寄り、午後1時過ぎから午後4時近くまでのイタリアンフルコース。その後、おしゃべりなどをして午後4時40分ころに出発し、午後7時ころにRome着でした。
 個人的には、過去によく似た城郭都市に行ったことがあったため新鮮な驚きはありませんが、やはりこの風景はイタリアにしか見られないもので、大好きです。Sさんを始め、オレゴンから来たTさん、ベルギー出身のRさんなどとゆっくりいろいろな話ができたことも、小旅行を思い出深くしてくれたと思います。
 明日から、いよいよ授業が始まります。今からはとても予習をする時間などありませんが、やむを得ません。とにかくこの1週間は、授業中に先生の話に集中して、曲がりなりにもついていくことを目標にしたいと思います。

TODIの教会

6.01.2008

オリエンテーション

 今日は、午前10時からオリエンテーションがありました。雰囲気的には、law schoolの厳しさは見られず、いかにローマ生活を楽しむかという点と、(彼らにとっても)異国ローマでの生活の注意点が主でした。ナイトクラブや旅行などといった情報、果ては女性に対してはイタリア男の注意点、男性に対してはイタリア女の特徴というトンデモ情報の提供にも力点が置かれており、本当に勉強するつもりがあるのかなという感じです。

 オリエンテーションで、TUJのRさんとSさんが合流しました。これでTUJのLL.M.生の参加者5名がそろいました。内Sさん、Nさん、私がJapanese、KさんとRさんはEurope出身ですが、Rさんは日本語が堪能です。やはりTUJの仲間の存在は心強いです。

 
テヴェレ川対岸から見たTemple Rome Campus

5.31.2008

スーパーマーケット

 スーパーマーケットは、見ていて結構面白いです。レジについてはすでに書きましたが、ほかにもいろいろとあります。順不同で書いていきますと・・・、
 例えば、野菜や果物の売り方。表示はすべてキロ単位ですが、実際にはバラ売りしてくれます。その売り方ですが、最初に買い物をしたとき、キウイを1個もってレジに行くと、おばさんが呆れた顔をしてどこへやら行ってしまい、しばらくして値段を書いたシールを持ってきました。イタリア語で何やら言っていましたが、当方は全く理解できず、その場は混乱のまま終了。次に行ったときによく見てみると、野菜売り場の脇に電子計りのようなものがあるではありませんか。お客さんのおばあさんの動きを観察していると、買おうとする果物をその台に乗せ、商品の番号(売り場に表示してあります)を押すと、バーコードが印刷されたシールが出てきます。それを果物に貼ってレジに持っていっているのです。なるほどと手をたたき、こちらも同じようにすると、トラブルなく購入できました。その後、イギリスから来ているTUJ生のKさんに尋ねると、昔イギリスでもあった旧型の購入方法だそうです。
 商品は、英語表記はほとんどありません。困ったのは洗濯用の洗剤を買うとき。似たようなものが多数置いてあるのですが、どれが洗剤なのかよく分かりません。これもKさんの助けを求めると、「私もイタリア語は読めないけれど、知っているブランドがあると思う」と言ってくれて、何とか購入できました。やっぱり基本的なイタリア語は必須ですね。
 商品の陳列の仕方は、日本と比べて洗練されていません。同じ食料品でも、パンや野菜が売っているところと、シリアルが売っているところは全く別。お菓子売り場の上の方に、フックや鍋の取っ手がぶらさがっていたりします。
 逆に、驚くのは朝が早いです。今日は、午前8時過ぎに行ってみたところ、もう開いており、地域の奥様方や老婦人が多数買い物をしていました。朝早いのはスーパーマーケットだけではありません。通り道に床屋さんがあったのでのぞいてみると、早くも散髪に勤しんでいました。午前8時からやっているようです。イタリアは、昼休みがしっかりある代わりに、朝は早いようです。

Pizza Party

 午後4時30分にResidence前に集合し、教授を先頭に、みなでぞろぞろと歩いてTemple Rome Campusに行きました。Eroi広場からMilizie通りをひたすら歩き、テヴェレ川をわたったところにありました。建物は、6、7階建と思われ、屋根が破風のような感じになっているのが印象的ですが、中に入ると何ということはありません。

 やはりほぼ全員がアメリカ人で、日本人は今日はNさんと私だけ。英語が堪能なNさんはともかく、私はどうしても浮きがちです。そんななかで、話しかけてくれたのがAくん。undergraduateのときに大阪外大に留学したということで、片言でしたが日本語を話してくれました。逆に、私が話しかけたのは長身のJくん。彼はNorthwestern大学のLaw School生で、フィアンセがイタリア人ということもあり、このプログラムに参加したそうです。フィアンセの方も今日のピザパーティだけには参加していて、一生懸命私に話をしてくれるのですが、何せ強烈なイタリアなまりの英語なので、2、3回聞いてやっと理解するような情けなさでした。

 Campusでは教授たちがローマでの生活について非常にラフな説明をした後、ピザを食べて解散でした。私は、Residenceに机がないことから、どこで勉強すればよいのか気になっており、プログラムの企画などをしてくれるCeliaに、「いったい学生はどこで勉強するんですか」と尋ねてみました。すると答えは、「ここ(ローマ)では、学生は勉強しないのよ」。額面どおり受け止めると後で泣きたくなりそうで、怖い・・・。




Residenceのうち、私がいる建物の入り口部分

5.30.2008

両替と買い物

 まず両替について。
 アメリカンエクスプレスのトラベラーズチェックを購入して持ってきましたが、フィウミチーノ空港で両替したところ、12%の手数料を取られてしまいました。そして、今日、Residenceの近くの銀行(Banca Marche)で両替したところ、手数料は約6%。断然銀行のほうがお得だということが分かりました。ただ、事前の調査ではインテッサという銀行で両替すると手数料なしと聞いていましたが、実際には両替を断られてしまいました。窓口の女性は全く英語ができず、イタリア語でいろいろと言っていましたが、こちらはちんぷんかんぷんで、理由は不明のまま。
 次に、買い物について。
 昨年の参加者が、近くのスーパーで何でも調達できるとおっしゃっていたので、エロイ広場近くのスーパーに行ってみました。確かに野菜、肉、総菜から日用品まで幅広く取りそろえていました。ただ、日本のコンビニみたいに、単身用に売っているわけではないので、買う量は自然に多くなります。朝食にヨーグルトを買いましたが、途中で「うっ・・・」という感じで、後は苦行のように食べました。日本でよく見かけるパック寿司も売っていましたが、何と1,600円相当! 日本なら間違いなく500円です。やはり海外で日本食をというのは間違いですね。今日は朝食はサンドイッチとヨーグルト、牛乳にキウイフルーツで約700円でした。
 おもしろかったのはレジ。ベルトコンベアーになっていて、買いたい物を客がベルトコンベアーに並べていきます。レジ係のおばさんは、どっしりと座ったまま。これまたイトーヨーカ堂とは全く違いました。基本的に愛想が悪いのですが、こちらがにっこりBuongiornoと言うと、途端に満面の笑みを浮かべてBuongiornoと返してきます。そういえば銀行の女性も、こちらがたどたどしくun cento, cinguanta(150)と言うと、これまた旧来の友人と遭遇したかのような歓迎ぶり。言葉の力は強いです。

ローマに到着

 ついにローマにやってきました。 前日は、午前4時近くまで原稿書き。このところ睡眠時間が少なかったところに追い打ちをかけられたような感じで、ふらふらの状態でスーツケースを引きずって、午後1時20分発のアリタリアに乗り込みました。機内では、予習の意味で生命倫理の本を読む予定でしたが、最初にビールを飲んでしまったのが災いし、前半はほとんどうとうとしていました。後半は、光栄にもお隣の老婦人の話し相手にさせていただき、そうしているうちにローマのフィウミチーノ空港に到着してしまいました。 空港に着いてからは、たまたま一緒のフライトになったTUJのクラスメイトであるNさんと一緒にタクシーでResidenceへ。近くまで来たところで混んだため50分近くかかりましたが、料金は50ユーロ超でした。 Residenceは、4つくらいのマンションのような建物で構成されており、海外の学生などを宿泊させるための施設のようです。日本風に言えば1LDKといったところでしょうか。リビング兼ダイニングキッチンのところにベッドがひとつあり、奥の部屋にふたつベッドが置いてあります。要するに3人でシェアすることになっています。部屋は水回りも含めて清潔感はありますが、アメニティは何もない印象で、せいぜいバスタオルがひとり1枚ずつあてがわれているくらいです。 私より先に到着したJくんは、Templeの本校のJ.D.だそうです。さっさと一番よいベッドを確保し、棚も、まるで自室のように服を並べて占領しているところは、日本人にはちょっとマネできない気がしますが、でも、気持ちのよい青年です。もうひとりのroommateは、明日到着のようです。 明日は、夕方から教授がResidenceに来て、皆と一緒にCampusに行き、オリエンテーションの後、Pizza Partyが企画されています。 それにしても、今日は疲れました。まだ午後10時ですが、もう寝ることにします。

道路からResicenceを望む

5.26.2008

はじめまして!

 はじめまして。ASAKERIVERと申します。
 40歳代のしがない町弁(注・一般庶民のさまざまな相談に乗る町医者的な弁護士)ですが、突然、米国法の勉強なんぞがしたくなりました。が・・・、仕事をしなければ食べていけないし、家族もいるし、住宅ローンも残っているし、とても留学なんてできやしません。ところが、ある日、東京にTEMPLE UNIVERSITYというアメリカの大学の分校があって、そこで全米法律家協会の承認を受けたLAW SCHOOLを開設されていることを知り、一大決心をして(?)、2007年1月からそこのLL.M.(修士課程)に参加させていただくことになりました。英語能力が著しく不足しているため苦労の連続ですが、20年ぶりの学生生活は、やっぱり楽しいものです(たとえ昼間は仕事に追いまくられているとしても・・・)。
 TEMPLE LAW SCHOOLでは、基本的に日本にいながらLL.M.を修了することができるのですが、規則上24単位中6単位については、アメリカのペンシルバニア州フィラデルフィアにある本校か、もしくは毎年夏にローマで開かれる5週間のサマースクールにおいて取得しなければならないことになっています。そこで、私もこの5月末からローマのサマースクールに参加することにして、今、準備に追われているところです。
 このブログでは、基本的にはローマでのサマースクールを中心にしながら、TEMPLE UNIVERSITYの日本キャンパスでの生活などについてもご紹介していきたいと思っています。
 どうぞよろしくお願いいたします。